知っておきたいベランダガーデニング情報【1】

ベランダガーデニングの利点

ベランダは、大地と繋がっていないので、外庭よりも劣っていると思いがちですが、ベランダならではの良さもたくさんありますよ。畑と違って、花や野菜を身近に観察でき、目が届くから虫や病気にもすぐ対応でき、無農薬に近い栽培も可能です。家庭用に、ほんの少しずつ、色々な種類を育てる楽しみもありますし、コンテナやプランターは、置いた場所の環境によって判断し、レイアウトを自由に変えたり、満遍なく日が当たるように向きを変えることもできますね。そしてお料理の途中や仕上げに、ちょっとベランダへ行って気軽に収穫して使うこともできます。野菜嫌いなお子様も、一緒に育てて、収穫を手伝ってもらえば、意外と食べるようになるかもしれません。

ベランダガーデニングの利点
ベランダガーデニングの良さはたくさんあります

具体的な注意事項と準備1

ベランダというスペースは、生活のために、他の作業や目的にも使われます。お洗濯物を干したりする場合は、そのスペースを確保しなくてはいけませんね。また避難通路や、ハッチ、隣家との隔壁などにも注意が必要です。エアコンの室外機から出る風が直撃する場所も避けましょう。使えるスペースが限られているので床だけでなく、縦の空間なども使って、場所や光を有効に利用しましょう。ではベランダでの野菜作りのためには具体的に、どんなことに気をつけて、どんな準備をしたらいいのでしょうか。ざっと見てゆきましょう。まずは、自分のうちのベランダをよく観察するところから。

光の確保

ひさしがあることで日当たりが限られるため、ベランダのそれぞれの場所を良くみて、日当たり好きの植物はなるべく日が当たる場所に置くようにします。風や光が通らないコンクリートの壁がある時は、光が当たる少し高いところにプランターが来るといいですね。ラティスプランターなどいかがでしょう?
突っ張り式のパーティションなどを使って、高い位置に鉢をかけるのも一案です。

一方向からだけの日当たりになりがちなので、時々鉢の向きを変えるようにすると平均的に育ちます。西日が直接当たるところには、夏場はスダレなどで日よけが必要になるかもしれません。 
参考までにざっと日当たり別に野菜を分けて例を挙げてみます。ベランダでも育つ、面積のあまりいらないものの一部ですが・・・。

突っ張り式のパーティションを使って日の当たる場所へ
突っ張り式のパーティションを使って日の当たる場所へ

コンテナ、プランター選び

野菜を育てるのにはできるだけ土が多く、深く入るプランターのほうが望ましいですが、工夫次第でいろいろな容器が栽培用に使えるものです。身の回りを見回してみてください。何か見つかるかもしれませんよ。基本は、根菜や果菜は深め、葉菜は浅めです。

■比較的浅くてもOKな野菜
(20cmくらい)
・ パセリ
・ ミツバ
・ ニラ
・ クレソン
・ バジル
・ ミニキャロット
・ チャイブ
・ ラディッシュ
・ コマツナ
・ ホウレンソウ
・ チンゲンサイ
・ シュンギク
・ イチゴ
・ シシトウ
・ トウガラシ

コンテナ選びも楽しみたいですね
コンテナ選びも楽しみたいですね

コンテナ、プランター選び

次に鉢やコンテナ、プランターの素材です。それぞれの利点を考慮して選びましょう。

●素焼き
・ 素焼き鉢
植物のためには通気性がある素焼きは好ましいのですが、素焼きの鉢だとかなり重くなり、いざ移動しようとしても重くて大変なことも確かです。また材質によっては冬の冷え込みで鉢がもろくなり割れることもあります。素焼きの場合は大きなもの一つよりは、少し小さめなものを二つにしたほうがいいかもしれません。
●プラスチック
・ 菜園プランター
反対にプラスチックは通気性が良くありませんし、外気温の影響を受けやすいのですが、乾燥しにくく軽いし経済的で、最近はカラフルでおしゃれなものも出ているという利点もあります。
●トロ箱
発泡スチロールの空き箱はとても軽く、断熱性があって大きさも十分ですね。そこに穴を開けて排水性を良くすることで立派なコンテナに。
●土やお米、肥料などの袋
袋を裏返し、下の方に排水用の穴をあけます。底を広げて土をいれ、袋の口を少し折り返せば・・・。コレも立派な栽培用になります。ジャガイモ、ダイコン、ニンジン、ゴボウなど深さが必要なものを育てるのに便利。英国では、野菜用の土の袋を寝かせて、袋に十字に切り込みを入れてそこに直接ミニトマトなどの苗を植え込んでいました。
●牛乳パックやイチゴパック
これらは、カイワレダイコンやアルファルファ、豆もやしを育てたり、底に穴をあければ育苗用にも使えます。

素焼きの鉢と菜園プランター

トロ箱と土やお米、肥料などの袋

| 英国の野菜づくり | 知っておきたい情報1 |  2 |  3  | さぁ、ベランダ菜園を始めよう |